「この間の、合コンでしょう?」
席についてしばらくしてから、直江がさらっと訊いてきた。
「彼女探しですか?」
「……違う」
そんな風に思われるのは心外だ、と高耶は思いっきし首を振った。
「作る気、ないんですか?」
「そういうわけじゃないけど」
別に、作りたくて作るもんじゃないと高耶は思っている。
きっとそのうち、自然に出来るものだろうと。
「いなくても困らないし」
そう言うと、
「………困るでしょう?いろいろと」
何故か直江は、笑みを浮かべてそう言った。
「
───こまらねえよっ」
高耶は赤い顔で、そう返した。
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