◆ スパイ 02 ◆
2010年03月13日 (土)
「お疲れ様です」
「………おう」
直江の顔をみてしまったら、昨日は馬鹿げてると思った千秋の仮説を、ぶつけてみたくなってしまった。
「あんた、スパイなのか」
いきなり言われたら笑い出してしまいそうな質問を、高耶は至極真面目な顔で言った。
そうしたら、直江も真面目な顔で聞き返してきた。
「だとしたら、どうします?」
「………え?」
どうするかなんて、考えてない。
「……まず、理由を聞くかな」
「理由?」
直江はきょとんとした顔をした。
「スパイする理由をさ。悪を懲らしめるためだったら協力するし、単なる金稼ぎだったらケーサツに言う」
"悪を懲らしめる"なんてそれこそ映画の筋書きのようだが、高耶の表情はやっぱりとっても真面目だ。
直江は更に問い掛けてくる。
「どちらにみえます?」
「……悪モンにはみえねーかな」
「よかった。意外に好印象なんですね」
そうにっこりと笑って言うと、結局正体のことには触れずに行ってしまった。
「………おう」
直江の顔をみてしまったら、昨日は馬鹿げてると思った千秋の仮説を、ぶつけてみたくなってしまった。
「あんた、スパイなのか」
いきなり言われたら笑い出してしまいそうな質問を、高耶は至極真面目な顔で言った。
そうしたら、直江も真面目な顔で聞き返してきた。
「だとしたら、どうします?」
「………え?」
どうするかなんて、考えてない。
「……まず、理由を聞くかな」
「理由?」
直江はきょとんとした顔をした。
「スパイする理由をさ。悪を懲らしめるためだったら協力するし、単なる金稼ぎだったらケーサツに言う」
"悪を懲らしめる"なんてそれこそ映画の筋書きのようだが、高耶の表情はやっぱりとっても真面目だ。
直江は更に問い掛けてくる。
「どちらにみえます?」
「……悪モンにはみえねーかな」
「よかった。意外に好印象なんですね」
そうにっこりと笑って言うと、結局正体のことには触れずに行ってしまった。
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