◆ 夕飯 02 ◆
2010年05月05日 (水)
高耶が直江を連れて行きたかったのは、もうひとつのバイト先である居酒屋だった。
「あれ、仰木くん!」
同僚の女性が驚いた顔で迎えてくれる。
「どう、今日」
「ヒマヒマだよ~~~」
「だと思って、売り上げに貢献しにきた」
平日の夜は、団体でも入らない限り忙しくなることはない。
「ほんとに?えっと……二名様?」
高耶の後ろに立つ直江をちらりとみてから、個室のような空間になっている席へと、案内してくれる。
去り際、
「仰木くんが誰か連れてくるなんて初めてじゃない?」
ひそひそ声で高耶に話しかけるのを、直江は聞き逃さなかった。
「初めて?」
「言っただろ、酒は飲まないんだ、オレ」
「じゃあ───」
「おまえとだったらいいよ」
それを聞いた直江は、
「……殺し文句ですね」
ため息をつきながら、笑った。
「あれ、仰木くん!」
同僚の女性が驚いた顔で迎えてくれる。
「どう、今日」
「ヒマヒマだよ~~~」
「だと思って、売り上げに貢献しにきた」
平日の夜は、団体でも入らない限り忙しくなることはない。
「ほんとに?えっと……二名様?」
高耶の後ろに立つ直江をちらりとみてから、個室のような空間になっている席へと、案内してくれる。
去り際、
「仰木くんが誰か連れてくるなんて初めてじゃない?」
ひそひそ声で高耶に話しかけるのを、直江は聞き逃さなかった。
「初めて?」
「言っただろ、酒は飲まないんだ、オレ」
「じゃあ───」
「おまえとだったらいいよ」
それを聞いた直江は、
「……殺し文句ですね」
ため息をつきながら、笑った。
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