◆ 幽霊 02 ◆
2010年03月08日 (月)
こんな時間に、こんな状況で、初めて会う不審人物なのに、警戒心が全くわかない。
そういう雰囲気を作るのがうまいのか。
「本気で幽霊だと思ったんですか」
くすりと笑われて、思わず言い返す。
「そんな噂があるんだよっ」
それを聞いた男の眼が、きらりと光った気がした。
「興味深いですね。目撃証言でもあるんですか?」
「いや……オレも人に聞いただけだけど」
「そうですか」
男が考え込んでいる隙に、胸の社員証で名前をチェックする。
(直江、ね)
すると、
「仰木、高耶さん?」
向こうも高耶の胸についた身分証を覗き込んできた。
「……何故か初めて会ったような気がしません。不思議ですね」
じっと顔を覗き込まれて、返す言葉を選んでいると、では、と言って行ってしまった。
そういう雰囲気を作るのがうまいのか。
「本気で幽霊だと思ったんですか」
くすりと笑われて、思わず言い返す。
「そんな噂があるんだよっ」
それを聞いた男の眼が、きらりと光った気がした。
「興味深いですね。目撃証言でもあるんですか?」
「いや……オレも人に聞いただけだけど」
「そうですか」
男が考え込んでいる隙に、胸の社員証で名前をチェックする。
(直江、ね)
すると、
「仰木、高耶さん?」
向こうも高耶の胸についた身分証を覗き込んできた。
「……何故か初めて会ったような気がしません。不思議ですね」
じっと顔を覗き込まれて、返す言葉を選んでいると、では、と言って行ってしまった。
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