◆ 《事件Ⅱ 02》 ◆
2010年05月16日 (日)
通用口を開けると、一瞬、外の明るさに眼が眩む。
直江が眼を細めていると、何事かを言い争う声が聞こえてきた。
そちらのほうへ向かってみると、高耶と、一度だけ見かけたことのある高耶の友人が、そこにいた。
あまりいい雰囲気ではなさそうだ。
「高耶さん?」
助け舟のつもりで声をかけると、
「なおえ……ッ」
振り返った高耶の切羽詰まった表情に、心臓を握りつぶされたような心地になる。
「───大丈夫ですか?」
直江が近寄っていくと、
「よお、跡取り息子」
高耶の友人は、直江をそう呼んだ。
「警備員ごっこ、楽しんでる?」
その悪意のある言い方に、直江の心はスーッと冷えていった。
直江が眼を細めていると、何事かを言い争う声が聞こえてきた。
そちらのほうへ向かってみると、高耶と、一度だけ見かけたことのある高耶の友人が、そこにいた。
あまりいい雰囲気ではなさそうだ。
「高耶さん?」
助け舟のつもりで声をかけると、
「なおえ……ッ」
振り返った高耶の切羽詰まった表情に、心臓を握りつぶされたような心地になる。
「───大丈夫ですか?」
直江が近寄っていくと、
「よお、跡取り息子」
高耶の友人は、直江をそう呼んだ。
「警備員ごっこ、楽しんでる?」
その悪意のある言い方に、直江の心はスーッと冷えていった。
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