◆ お弁当Ⅱ 02 ◆
2010年05月01日 (土)
食べ終わった後で、フェンス越しに朝の景色を眺めながら話をした。
ふと、会話の途切れた瞬間、
「入ってもいいぜ」
高耶は毛布の片側を広げながら、そう言ってみた。
が、すぐに血迷った、と後悔する。
流石の直江も一瞬戸惑ったようで
「……やめておきます」
と、真顔で返された。
けれど直江は、羞恥で顔を赤くする高耶の身体を、毛布の上から抱き寄せた。
「………っ……」
直江が何にも言わないから、高耶もそのままじっとする。
身体を動かせないのは、直江の頬が頭に寄せられているせい。
顔が火照ってきたのは、直江の腕が熱いせい。
鼓動の速さは言い訳が思いつかなくて、直江に伝わらないよう必死に祈った。
ふと、会話の途切れた瞬間、
「入ってもいいぜ」
高耶は毛布の片側を広げながら、そう言ってみた。
が、すぐに血迷った、と後悔する。
流石の直江も一瞬戸惑ったようで
「……やめておきます」
と、真顔で返された。
けれど直江は、羞恥で顔を赤くする高耶の身体を、毛布の上から抱き寄せた。
「………っ……」
直江が何にも言わないから、高耶もそのままじっとする。
身体を動かせないのは、直江の頬が頭に寄せられているせい。
顔が火照ってきたのは、直江の腕が熱いせい。
鼓動の速さは言い訳が思いつかなくて、直江に伝わらないよう必死に祈った。
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