◆ 事件 03 ◆
2010年03月28日 (日)
絶対に無理だとはわかっているけど、一応扉を開けようとノブを引っぱってみた。
もちろん開くわけがない。
すると、扉の下から水のように透明な液体が、少しずつ染み出してきているのに気付いた。
匂いの元はコレのようだ。
(………ぜってーおかしい)
ムキになって扉を開けようとしているうちにだんだんと行動がエスカレートして、最終的に扉をこじ開けようとしていると、タイミング悪く直江がやってきた。
「……何してるんです?」
不審な顔をする直江に、高耶は報告する。
「ヘンな匂いがするんだ」
「え?」
「あと、ホラ」
高耶が足元を指差すと、扉の下から染み出してきた液体で、廊下が濡れている。
それを見た直江の顔は、見るからに強張った。
「高耶さん」
強引に腕を掴んで自分の後ろに庇うと、内ポケットからカードキーを取り出してセキュリティを解除する。
扉をあけた直江の後ろから、高耶が部屋の中を覗き込むと、部屋の中は床どころか机や書類棚まで一面が水浸しになっていた。
「うわー、ひっでー」
誰が掃除をするんだろうか、と考える高耶の身体を、直江は部屋から遠ざけるように押しやった。
「離れて」
表情は先程よりも硬くなっているように見える。
「警察を呼びます」
その指示を出すために、直江は警備室と連絡を取り始めた。
もちろん開くわけがない。
すると、扉の下から水のように透明な液体が、少しずつ染み出してきているのに気付いた。
匂いの元はコレのようだ。
(………ぜってーおかしい)
ムキになって扉を開けようとしているうちにだんだんと行動がエスカレートして、最終的に扉をこじ開けようとしていると、タイミング悪く直江がやってきた。
「……何してるんです?」
不審な顔をする直江に、高耶は報告する。
「ヘンな匂いがするんだ」
「え?」
「あと、ホラ」
高耶が足元を指差すと、扉の下から染み出してきた液体で、廊下が濡れている。
それを見た直江の顔は、見るからに強張った。
「高耶さん」
強引に腕を掴んで自分の後ろに庇うと、内ポケットからカードキーを取り出してセキュリティを解除する。
扉をあけた直江の後ろから、高耶が部屋の中を覗き込むと、部屋の中は床どころか机や書類棚まで一面が水浸しになっていた。
「うわー、ひっでー」
誰が掃除をするんだろうか、と考える高耶の身体を、直江は部屋から遠ざけるように押しやった。
「離れて」
表情は先程よりも硬くなっているように見える。
「警察を呼びます」
その指示を出すために、直江は警備室と連絡を取り始めた。
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