◆ 事件後 02 ◆
2010年05月24日 (月)
部屋に着くと、直江は自宅療養中のくせにYシャツ姿で迎えに出てきた。
「高耶さん」
「おう」
電話の声色と同じ、安堵したような顔をしている。
靴を脱いで上がりこむと、リビングへと通された。
「怪我はいいのか?」
「ええ。本人は元気なつもりなんですけど」
確かに顔色もいいし、言われなければあんな事件があったことなど全く感じさせない。
「それなのに、復帰の許可がおりなくて」
直江は苦笑いでそう言うけれど、そりゃそうだ、と高耶は思った。
「あなたは大丈夫ですか」
「オレ?何で」
「信頼してる、友人だったんでしょう?」
「………まあな」
確かに、東京では一番仲の良い親友だった。
こんなことになってしまって、思うところはたくさんある。
けれども今はそれ以上に、話さねばならないことがあるのだ。
それをどう言ったら良いのか。
高耶が直江の顔を見つめていると、直江のほうから話を始めた。
「高耶さん」
「おう」
電話の声色と同じ、安堵したような顔をしている。
靴を脱いで上がりこむと、リビングへと通された。
「怪我はいいのか?」
「ええ。本人は元気なつもりなんですけど」
確かに顔色もいいし、言われなければあんな事件があったことなど全く感じさせない。
「それなのに、復帰の許可がおりなくて」
直江は苦笑いでそう言うけれど、そりゃそうだ、と高耶は思った。
「あなたは大丈夫ですか」
「オレ?何で」
「信頼してる、友人だったんでしょう?」
「………まあな」
確かに、東京では一番仲の良い親友だった。
こんなことになってしまって、思うところはたくさんある。
けれども今はそれ以上に、話さねばならないことがあるのだ。
それをどう言ったら良いのか。
高耶が直江の顔を見つめていると、直江のほうから話を始めた。
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