◆ 製薬会社 ◆
2010年03月30日 (火)
後日、その製薬会社の元社員という男が捕まった。
不正ばかり働くその会社に、制裁を加えたかったそうだ。
直江の読みは当たっていて、向かいのビルの放火もやっぱりその男の仕業だった。
同じ製薬会社の系列の子会社が目的だったそうだ。
「あの会社、裁判でいろいろ揉めてるからなー」
妙なことに事情通の千秋は、その話を聞いてそう言った。
「確か人も死んでるぜ?」
「え!」
「社員がひとり、自殺してるはずだ」
本社は日本あるその製薬会社はアジアに各地に支社があり、出資金に黒い金が絡んでいることで有名らしい。
「なんでも」
千秋はそこから声をひそめた。
「何でも細菌兵器の開発もしてるって噂だぜ」
「はあ?マジかよ」
「欧米じゃなくアジア路線ってとこが、信憑性あるよなあ」
千秋は眼鏡を吊り上げつつ言う。
高耶は直江のことを考えていた。
"悪をこらしめる正義のスパイ"。
まさか、とは思っていたが、妙に現実味を帯びてきた。
不正ばかり働くその会社に、制裁を加えたかったそうだ。
直江の読みは当たっていて、向かいのビルの放火もやっぱりその男の仕業だった。
同じ製薬会社の系列の子会社が目的だったそうだ。
「あの会社、裁判でいろいろ揉めてるからなー」
妙なことに事情通の千秋は、その話を聞いてそう言った。
「確か人も死んでるぜ?」
「え!」
「社員がひとり、自殺してるはずだ」
本社は日本あるその製薬会社はアジアに各地に支社があり、出資金に黒い金が絡んでいることで有名らしい。
「なんでも」
千秋はそこから声をひそめた。
「何でも細菌兵器の開発もしてるって噂だぜ」
「はあ?マジかよ」
「欧米じゃなくアジア路線ってとこが、信憑性あるよなあ」
千秋は眼鏡を吊り上げつつ言う。
高耶は直江のことを考えていた。
"悪をこらしめる正義のスパイ"。
まさか、とは思っていたが、妙に現実味を帯びてきた。
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